今週のブログ
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次の数字はそれぞれ何を表す数字でしょうか?
(1) 64万人
(2) 290万人
(3) 23兆円
回答は本文後半で!
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【Z世代】
日本ではまだまだ人口に占めるZ世代の割合いは、海外と比較しても少ないため大きな話題にはなりませんが世界的には大きな存在感を放ってきています。
世界人口77億人のうち、Y世代は32%、Z世代は31%、その他が37%となっており、この世代がビジネス消費者として、従業員として重要なプレーヤーとなっていくことが分かっています。
一方の日本ではZ世代は、まだ1,886万人と人口比率では15%となっておりそこまで脅威に感じていない経営者も少なくありません。
そんなZ世代の特徴を見ていきましょう。
(特徴)
・全てをスマホで完結させる
・メッセージアプリは使うが、Eメールは使わず、新聞なんて読んだことはない
・Facebookは親が使うSMSでダサいと感じている
・1日平均5時間以上スマホを見ている(Z世代の56%)
・「キャッシュレス」が当たり前。お金ではスマホの中の数字であり、財布は煩わしいもの
・「パーソナライゼーション」が当たり前。個人情報を開示しているんだから、それに見合った提案がないことへの不満、怒り
・「社会正義への比重」が非常に重要でステークホルダー全てに対して公正公平な経営をしているか、環境配慮、社会課題に対する企業姿勢を評価。自分の価値観に近い組織をフォローする
・「購買行動」Googleで検索せずに、AmazonやYouTubeでほしい商品を検索して、レビューを確認して、YouTubeで開封動画をみて、リアル店舗で試着して、スマホで購入する
いかかでしょうか?あくまでアメリカのZ世代特徴ですが、日本でも大きなゲームチェンジが迫っています。
(参考)
X世代 1965年~1976年生まれ 現在45歳~56歳
Y世代 1977年~1995年生まれ 現在26歳~44歳
Z世代 1996年~2021年生まれ 現在10歳~25歳
(参考)
「Z世代マーケティング」ジェイソン・ドーシー&デニス・ヴィラ著
出版社:ハーパーコリンズ・ジャパン
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- 今週のクイズ
- 64万人
総務省によると2021年10月~12月期でコロナ流行前と比べ31%増の長期失業者(1年以上)が64万人となった。国内ではリーマンショック後2010年をピークに減少に転じ2018年7~9月期は48万人と1997年以降では最低水準となっていた。長期失業者の拡大は所得低下に直結し結果的にコロナ後の消費にも影響を及ぼす。
- 290万人
国連難民高等弁務官事務所によるとロシア軍の侵攻が続くウクライナから国外へ退避した難民数が290万人を超えたことを発表。最大の受け入れ国は、隣国のポーランドで180万人。難民がさらに増えることは予測され、2011年のシリア内戦では反移民感情の高まりを受けて排外的な政党の台当につながった過去もある。
(3) 23兆円
コロナウイルス禍でも政府系金融機関の資金援助もあり倒産件数も低水準となっている。その代表的な政府系金融機関である、日本政策金融公庫が昨年12月時点で16兆円、商工組合中央金庫で今年3月時点で2兆8,000億、その他融資額の合計が23兆円になることがわかった。
倉庫火災が経営に与える影響(特別利益、特別損失の観点から)
昨年11月に大阪市此花区の物流倉庫での火災事故が発生しました。こういったニュースは記憶に新しい人も多いのではないでしょうか?
この時期になると空気が乾燥することもあり、火事が発生しやすいのは誰もが知る話です。
それでは、倉庫業での火災事故は近年増えているのでしょうか?調べてみましたが、実態としては増えてはいないようですね。
時期的なニュースとして取り上げられることが多いため倉庫での火災事故は増えているように感じているかもしれませんが、日本国内の建物全体でも毎年2万件前後火災が発生。そしてその中で倉庫の火災も全体として、特に増えても減ってもいないのは図表1からも見て取れます。
図表1
倉庫 | 建物全体 | 構成比 | |
2020 | 482 | 19,365 | 2.50% |
2019 | 553 | 21,003 | 2.60% |
2018 | 447 | 20,764 | 2.20% |
(出典:総務省消防庁 消防統計より)
今回は、火災が起きた後の決算書からどういった流れになるのかを見ていきたいと思います。
取り上げるのは近年発生した大規模火災の1例としてアスクルを見ていきたいと思います。
【火災事例①】
■2013年7月20日竣工
■鉄筋3F立て 延べ面積:71,891.59m(焼損床面積:約 45,000 ㎡)
■2017年2月16日発生~2月28日17:00鎮火
この火災は発生から鎮火まで296時間もかかり連日ニュースでも取り上げられていました。データが少し古いですが、下の図表2からも鎮火までの時間が突出しているのは見て取れると思います。
図表2
(出典:「埼玉県三芳町倉庫火災を踏まえた防火対策及び消防活動のあり方に関する検討会報告書」より抜粋)
本火災の出火場所は、1階北西部の端材室であると考えられています。結果的に延べ面積の60%前後が燃焼してしまう損失となってしまいます。
事故の概要が分かったところで、2017年4月5日に発表されている決算書(図表3~5)から見てみましょう。
事故発生直後の決算書では損失101億、保険適用46億円と大規模な損失が発生しているのが確認できると思います。
図表3
(出典:アスクル決算書より抜粋)
図表4
(図表5)
そして期末の最終決算の結果として、特別損失112.5億、特別利益(受取保険金)49.2億と発表。しかし、この後アスクルは350名の雇用確保と著しく低下した出荷能力を引き上げるべく奔走し、見事V字回復をしています。
(図表6)
(図表7)
大手小売りなど共同配送
大手小売り、卸、食品、日用品メーカーの約50社が業界を超えた共同配送に動き出す。
その中心になるのは「製・配・販連携協議会」に加盟する会社。
これまでドラックストアやスーパーに運んでいた商品を共同の配送センターに持ち込み同じ行先の商品をトラックに混載する。
国土交通省によると国内にあるトラックは約1,400万台。2020年そのトラック積載率は40%弱というデータがある。つまり、その積載率を倍にすることができれば必要なトラックは半分の700万台で済むという計算になる。
ではなぜそんな中、なかなか共同配送というスキームが浸透しないのか。それは様々な課題があるが代表的なもので上げると、各社が使っている包装資材、パレット、伝票や梱包方法とバラバラに行われていることがあげられる。当然現場ごとで使われるシステムも違いこれを集約していくことは大変な労力がかかることは必須。
そんなに大変な課題に対して各社が動き出す理由もある。それはトラックドライバー不足、2024年問題と言われるドライバー残業上限である年960時間撤廃、燃料高騰による収益圧迫と切実な問題と業界としては待ったなしである。
何十年も前から課題解決スキームとして注目されてきたが、この待ったなしの状況も後押しして業界再編が加速していくことに期待をしたい
部下となかなか関係が築けない上司の方へ
こんにちは。今回は部下との関係でモヤモヤしている上司の方、これから部下を持つことになる方にお勧めできる本をご紹介していきます。
具体的には部下と「1on1」で対話なんかをする際に活用できるのではないかと思います。
≪ポイント①≫
「部下とどのような関係を築きたいか?」を明確にする
≪ポイント②≫
「部下のことを考える時間」を持つ
≪ポイント③≫
3分でも、部下とコミュニケーションをとる
≪ポイント④≫
コーチングスキルを身につける
上記ポイント4つを基本としながら、ノート形式で記入ができるようになっています。取り組む期間としては、24週間!
本自体は160ページと薄いですが、内容は非常に充実していてかなり実践的な形式になっています。コーチングや部下との関係構築について書いている本は多いですが「結局どう活用したらよいかわからない」「特殊な状況だから上手くいったんじゃないか」と思ってしまうものが多いです。
気になった方、是非手に取って実践してみて頂きたいと思います。
【本紹介】
「コーチングのプロが教える超実践型1on1」森真貴子著
かざひの文庫
いかに仕事に取組み、競争を勝ち抜くか
「お、ねだん以上。」で知られるニトリ。ニトリの創業者の似鳥昭雄さんの著書「ニトリの働き方」についてです。
【本紹介】
「ニトリの働き方」
似鳥昭雄著
大和書房
≪こんな人にお勧め≫
・一生懸命に仕事に取り組んでいるのに思っているほど結果が出ていない人
・何のための働くのか?と足がとまってしまった人
・仕事がマンネリぎみ、、
・部下やメンバーと上手くいっていない管理職
・コロナ化でも増収増益の会社の秘密を知りたい方
≪目次≫
■第一章 チェンジ(change)~現状に満足せず、より良いものを求め続ける
■第二章 チャレンジ(challenge)~前人未到なことに挑戦していく
■第三章 コンペティション(competition)~常に自分を成長させることを考える
■第四章 コミュニケーション(communication)~右手にそろばん、左手に義理人情
行動計画をもとに、すべきことを徹底実行する
「未来から逆算し、今日一日、すべきことを実行する」、まずはビジョンを「30年、10年、3年、1年」という形に分解していく
■第一章 チェンジ(change)~現状に満足せず、より良いものを求め続ける
現状を否定するところから仕事は始まる
□過去と現在とを徹底して否定しているか?
□現在の方法に固執せず、より良い方法を学び、模索し、変えて、進んでいるか?
□現状維持せず、仕事を進化させているか?
「観察・分析・判断」する力を磨き上げる
「観察」とは問題点を発見すること、「分析」とは、「なぜそうなのか?」を疑問を重ね問題の原因となった事実を推定すること、「判断」は「誰が、いつまでに、どうするのか?」
≪ツール≫
・ウィークリーマネジメント
≪考え方≫
・人ありきではなく、仕事ありきで適正な人員を配置する
「現場・現物・現実」三現主義を徹底する
自分の目で見て、体験して情報収集を行う。これを徹底する。なぜ売れているのか?は数表には表れない。「なぜ」にお客様のニーズ、不平、不満、不便さが隠されている
■第二章 チャレンジ(challenge)~前人未到なことに挑戦していく
「即断・即決・即実行」でなければ、成功はつかめない
今がチャンスだと感じたら、「即断・即決・即実行」で挑戦する。考えるばかりで動かないより、まずやってみる
「お客様が第一」に徹すれば、利益は後からついてくる
価格、品質、機能、色や形、何か一つでもいいから未開拓の新機軸を打ち出して、お客様に徳をして頂くことが大事。
□「お客様が求めていることは何か?」を真剣に考えているか?
お客様を第一に、暮らしをガラッと変える新しい機能、適正な品質をもつ商品を、お手ごろな価格で提供するためにどうするか?それだけを考える
優れたアイデアは「不平・不満・不便」の発見から生まれる
お客様の「不平・不満・不便」から「不」の字を取っていくことが喜んで頂ける商品やサービスを生み出すことにつながる、まずはお客様の暮らしの中から「不平・不満・不便」を発見しなければならない。
家族と買い物に行ったり、生活の不便を聞いたりして「こういうのはダメなのよ」「こういうのだったらいいのよ」みたいな声を拾うことは大事
目指す成果を手にする人は、「意欲・執念・好奇心」をもつ人
「何か今とは別の方法があるはずだ」と追及し続ける「執念」と目標達成の前に立ちはだかる問題課題を解決するために、あらゆる情報を取り入れ、学び、新しいアイデアを生み出そうとする「好奇心」。「意欲・執念・好奇心」を胸に、ゴールから逆算したスケジュールを決めて徹底的にやりきることが重要
生産性を上げるためには、ムダを減らすことが欠かせない
コストを意識しない仕事は、ただの趣味である。常に現状を疑い、ムダと思えるところかが見つかったら、「やめれないか」「減らせないか」の視点で取り組み、さらなる効率化を目指す。コスト削減は、「業務が以前よりラクになる」ことを念頭において進めると良い結果が生まれる。
20代から自己投資して学び、一番を目指す
二番以下なら何番でも同じ。世界一を目指し、他社では実現困難なレベルを妥協しないで追及し続ける。その部署で何かの技術でとびきりの一番になる。さらには、社内で一番、もうひとつ飛び越えて日本一に、ついに世界一へと向上心をもって自分を高めていくべき。大切なのは得た知識を実行に移すこと。知識を自分のものになるまで繰り返し実行して体験に裏打ちされてこそ、活きるもの。
■第三章 コンペティション(competition)~常に自分を成長させることを考える
「自分のロマン」つまり「自分自身が社会に対してどのような価値を創造し、提供していきたいか」を考えるとともに、自分のビジョン、それを実現するための計画を逆算して、いつ何を学び、何を身につけていくかを計画し、自らの指針とする。今取り組んでいることを自分のビジョンにどうつなげていくかが大切。
(大切な考え)
・上司と仕事は選べない
・選べないなら、今置かれた環境、仕事で、何を目標とするのか、どう自分の成長につなげるのかを自分で決める!これが出来るかどうかが大事。
・決意をもって取り組むことが自分を成長させ、適応力の幅を広げてくれる
・やりたい、やりたくないにかかわらず、目の前の仕事に対して前向きに、自分で目標を決めて取り組む
- 自分自身や会社がもつ既存の知識範囲を超えた新たな知識を得ようと幅広く探求すること
- 得意をする専門分野を継続して深堀りし、磨きこんでいくこと
一歩先を意識することでどんな仕事も面白くなる
自分の与えられた仕事を好きになることが大切。「できません、無理です、面白くない、やりたくない」といった否定的な言葉、消極的なフレーズは使わないようにする。不平不満を言う前に、その不満を感じなくなるぐらい打ち込んでみる。将来、自分が希望する分野で活躍できるかどうかは、今の仕事をどれだけ突き詰められるか次第。得た知識は必ずメモすること
仕事の優先順位を決め、最重要課題に集中する
大重要課題を見極めること。効率よく仕事を進められる体制が取れるよう、自部署の課題に対して優先順位を決め、マネジメントする必要がある
■第四章 コミュニケーション(communication)~右手にそろばん、左手に義理人情
目的、道具、動作、手順、期限を明確に伝える
伝達、指示には、「目的、道具、動作、手順、期限」を必ず入れる。内容は具体的にし、誰が行うか、役割分担も明確にする
具体的な数字の入らない会話は趣味、遊びと一緒である
ムダ、ムラ、ムリは徹底的に取り除いていく。自分や担当部署からの視点だけではなく、全体のバランスを見て、最終利益はどうなのか?という視点をもたなければならない
積極的な姿勢が周囲を巻き込み、前進する原動力になる
□ミーティングや会議において、手を上げ、自分が考えていることを積極的に伝えることができているか?仕事がうまくいかない理由を外部環境のせいにしない。それは、上司や部下、関係する部署を動かせない、あなたに責任があります。部下に無能者はいない。部下をサポートし、成長させて自分や組織の大きな力になってもらう。それができない、無能な上司がいるだけ
D・カーネギー「道は開ける」②
今回は前回の続きで「悩みの分析と解消法」から抜粋していきます。
悩みの3段階分析
1)事実の把握
2)事実の分析
3)決断ーそして実行
ガレン・リッチフィールド流の悩み撃退法
1)悩んでいる事項についてくわしく書き記す
2)それについて自分にできることを書き記す
3)どうするかを決断する
4)その決断をただちに実行する
心の中から悩みを追い出すには?
治療法は、何か建設的な仕事に没頭すること
「みじめた気持ちになる秘訣は、自分が幸福であるか否かについて考える暇をもつことだ」ジョージ・バーナードショー
「悩み」を減らし、そのエネルギーを「幸福」な生活に使う方法
こんにちは。今回から数回に渡って「悩み」を減らしてくれる自己啓発の古典でもあるD・カーネギーの「道は開ける」をご紹介していきます。
この本は、駅前にあるような小さな本屋さんでも大体は取り扱っている本で自己啓発の古典です。英訳は「HOW TO STOP WORRYING AND START LIVING」で本の大半は以下にして人生の悩みごとを減らし、有益なことに時間を割けるかためのアイディアを私たちに提案してくれる本です。
この本を初めてみたのは、大学3年生の時。進路に悩み自分がどうしたいのか、何を人生で成し遂げたいのか、真剣に悩んでいました。内容は非常にシンプルなものばかりですが、例えがわかりやすく、実生活でも使えるアイディアに満ちています。
今回は「道は開ける」の中でも一番悩みに打ち勝つアイディアが多いパート1のポイントをご紹介していきます。就活や仕事や人間関係と様々な悩みに応えてくれるものばかりです。
1)今日、一日の区切りで生きよ
「我々にとって大切なことは、遠くにぼんやりと存在するものに目をやることではなく、手近にはっきりと存在することを実行することだ」 トーマス・カーライル
「未来とは、今日のことです、明日など存在しない」
「明日の準備をする最良の手段は、全知全能を傾け、あらゆる情熱を注ぎ、今日の仕事を今日中に仕上げることである」
【ポイント】
□私は、未来に不安を感じたり、水平線のかなたになる魔法のバラ園に憧れたりして、ともすると現在の生活から逃避していないだろうか?
□私は、過去の出来事、すでに決着のついたことがらを後悔するあまり、現在をも傷つけていないだろうか?
□朝起きるときに「今日をつかまえよう」この24時間を最大限に活用しよう!と心に誓っているだろうか?
□今日一日の区切りで生きることによって、人生をもっと豊かにできるだろうか?
□以上のことをいつから始めるできか?来週から?明日から?それとも今日からか?
2)悩みを解決するための魔術的公式
「事態をあるがままに受け入れよう」つまり「起きてしまったことを受け入れることこそ、どんな不幸な結果をも克服する出発点となるからだ」 ウィリアム・ジェームズ
「私たちが最悪のことがらを受け入れてしまえば、もはや失うものはなくなる」
【ポイント】
□「起こりうる最悪の事態とは何か」と自問すること
□やむを得ない場合には、最悪の事態を受け入れる覚悟をすること
□それから落ち着いて最悪状態から好転させるよう努力すること
【本】